手関節撓屈の関節運動学 ― 橈骨手根関節と手根中央関節の連動

今回のイラストは、手関節の撓屈運動を、手根骨の動きに着目して作図された「撓屈運動メカニズム」の図です。舟状骨・月状骨・橈骨・手根骨列の関係を示し、各関節面での転がりと滑りの方向を矢印で表現しています。

 

手関節撓屈の関節運動学 ― 橈骨手根関節と手根中央関節の連動2

 

<関節運動>

手関節の撓屈は、橈骨手根関節と手根中央関節という二つの関節の協調によって生じます。関節運動学的には、近位列の手根骨(舟状骨・月状骨・三角骨)が橈側に転がりながら、尺側へ滑るという複合運動が起こります。この「転がり」と「滑り」の組み合わせにより、関節面が安定を保ちながら可動性を発揮し、スムーズな撓屈が実現します。

<解剖的・臨床的ポイント>

撓屈時には、近位列の手根骨が橈側に転がる一方で、尺側方向への滑りが生じます。この協調により、橈骨手根関節および手根中央関節の双方で力の伝達と分散が行われ、関節面の適合性が維持されます。関節モビライゼーションや運動療法では、この「転がりと滑り」の方向を意識することで、動きの制限や痛みの要因をより正確に特定できます。

<イラスト素材の活用>

臨床では、撓屈制限や疼痛の要因を理解するための教育資料として活用できます。教育現場では、関節間の力の伝達や可動性の理解を深める教材としても有効です。小さな滑りの積み重ねが手関節の可動域を支えていることを、視覚的に伝えることができます。

今回ご紹介したイラストは、リハアートの公式ページでもご確認いただけます。
詳しくはこちらからご覧ください。

投稿者
福山真樹
イラストスタジオ福之画代表
理学療法士
メディカルアナトミーイラストレーター
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イラストスタジオ福之画HP:https://fukunoe.com/

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