車椅子シーティングで見逃されがちな上肢のポジショニング ─ 前腕支持クッションの活用
車いす座位時に意外と見落とされやすいのが、上肢のポジショニングです。アームレストがあるからといって、すべての方がそこに上肢を安定して置けるわけではありません。
肩関節の可動域制限や円背、上肢麻痺などがあると、アームレスト上に前腕を乗せることが難しくなる場合があります。
そのような方は、やむを得ず上肢を大腿の上に置いていることが多く見られますが、この姿勢は肩甲骨の外転や体幹の前傾を助長し、不良姿勢を招きやすくなります。
とくに長時間にわたる車いす座位では、こうした上肢の不安定なポジションが全身の緊張や疲労につながる可能性があります。
前腕を無理なく安定した位置に保持することで、体幹の過剰な緊張を軽減し、座位姿勢全体の安定と快適さを高めることができます。
そのため、上肢の支持が難しい場合には、前腕支持用クッションの活用が有効です。

前腕支持用クッションは、上肢をやさしく受け止め、姿勢全体を支える役割を果たします。状態に応じて位置や高さを調整することで、使用者にとって安楽なポジショニングが可能になります。
上肢の不安定さが姿勢に影響していると感じたときは、ポジショニングの選択肢の一つとしてぜひ検討してみてください。
今回使用した図は、リハアート素材「シーティング④ティルト・リクライニング車いす角度調整機能等(5点セット)」の一部です。
前腕支持の工夫を視覚的に伝えられる内容となっていますので、ぜひご活用ください。
投稿者
福山真樹
イラストスタジオ福之画代表
理学療法士
メディカルアナトミーイラストレーター
オリジナルイラストをお求めの方はイラストスタジオ福之画へ問い合わせください
イラストスタジオ福之画HP:https://fukunoe.com/


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