イラストで分かる車いす座位の注意点~スリング状の座シートによる影響~
車いすは使用する以外に、「持ち運ぶ」「自動車に積む」「使用しない時は保管する」等の利便性を高めるため、折りたたみタイプであることが多いです。
折りたたむ為の構造上、折りたたみ式車いすの座面にあたるシート(以下、座シート)は、そのほとんどがスリング状になっています。
スリング状の座シートは、不安定な座位姿勢の原因となりやすいため、注意が必要です。その理由を2つご紹介します。
スリング状の座シートへ座ると、座シートは下へとたわんでしまうことから、骨盤は安定せず側方へと傾斜しやすくなります。
骨盤が側方へと傾斜すると、体幹も同側へと傾いた姿勢となります。
また、体幹が骨盤と同側へ傾くことを修正するために、体幹を対側へと側屈した姿勢となる場合もあります。
どちらにせよ、車いす座位姿勢は不安定な姿勢となります。

スリング状の座シートによる不安定な座位姿勢に対して、安定性を得ようと骨盤を後傾させます。
骨盤を後傾すると、すべり座位となり、褥瘡や転落のリスクを高めます。
そして、円背姿勢となり、内臓を圧迫し、嚥下機能や呼吸機能の低下の原因になります。

使用する車椅子が折りたたみタイプである必要がある場合は、上記のスリング状の座シートによる影響に注意しましょう。
対応としては、①座シートの上に直接座らないことです。そして、車椅子に備え付けの薄いクッションは使用せず、②姿勢保持機能と圧分散機能がある座クッションを使用しましょう。
加えて、車椅子シーティングとして姿勢に合わせた調整をしましょう。
今回使用したリハビリイラスト一覧
図1・2:シーティング①:不良肢位・滑り座位・側方傾斜など(5点セット)
リハアートのイラストは、教育・広報へ使用できます。
ぜひご活用ください。
投稿者
福山真樹
イラストスタジオ福之画代表
理学療法士
メディカルアナトミーイラストレーター
オリジナルイラストをお求めの方はイラストスタジオ福之画へ問い合わせください
イラストスタジオ福之画HP: https://fukunoe.com/


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